みさ日記2019/01/18「鰻」「とんとん」「スープカレー注入」

●鰻

食べ物ことを考える時間が凄く長いので友達とメールしていてもつい食べ物の話題になっちゃう。

今日は鰻のこと。

へえ、関西は腹開きで焼くだけでパリッとしていて東京は背開きで焼いてから蒸すんだ。ふ~ん。関西系がいいなあ。もうタレと山椒と焦げたあの香りがありありと浮かんじゃうよ。

お魚の中ではダントツ鰻が好き。毎日は無理だけど3日おきくらいなら食べたいな。

でもね鰻って高いよね。異常だよ。お魚焼いてご飯にのっけてタレかけただけなのに高い。

あ、お鮨もご飯丸めて生のお魚のっけただけだけど高いか。

鰻はお父さんと食べに行くものだったのが、結婚した相手もわたしをしょっちゅう鰻屋に連れて行く人だった。

出前でとる鰻も大好きで、肝吸いをアルミの縦長お弁当箱親分みたいなのに容れて届くのが嬉しいのよ。

離婚して貧乏暮らしになったときに「もう鰻はヒトにご馳走になるだけにしよう」と思ったんだけどね。

ある時に悪いオジサンに「鰻食べに行こう」と誘われて身持ちが堅いので有名だったのに「鰻なら仕方ないか」と付いていって、それがきっかけでそのオジサンを好きになっちゃったのよ。

事の顛末を知る子ども達は

「こんなことになるならばみさおに鰻ぐらい好きなだけ食べさせておけば良かったよねえ」

と嘆いた。

フン!終わったこと、昔のことよ!

だから鰻も自腹で食べることにしたのよ。キリッ!

でも誰かが「みさおちゃん鰻奢るよ」と言ったらホイホイ付いていくけど。

 

●とんとん

お正月に実家に戻ってきた友人に会うとみな一様にちょっぴりやつれている。

「ご馳走攻めですごく太ったの」って言うけど、心がやつれるのね。

ある友人は夫婦の親4人全員が同じ程度の認知症であると言う現実を年末年始に確認してしまったそう。

うっかりわたしが

「こうなったら4人まとめて一箇所に住まわせて切磋琢磨させたら?」なんて言ったものだから

「みさおちゃんは面倒な身内がいないからテキトーなこと言える」と危なく友達ひとり失くすところだった。

違う友人はお姑さんにクロスワードパズルの解答を書いて送るハガキの投函を頼まれたので何気なく見ると

 

「とんとんタイガース」

 

って書いてあったんだって。

「毎週出しているのになかなか当たらないのよね」って。

クロスワードパズルの出版社でも

「わ、また来た!珍解答の女王釧路の鈴木ミツさん!」って笑ってるかな。

それともその程度の珍解答がフツーなんだとしたら更に大変。高齢化の闇を感じる。

クロスワードパズルの出版社で「珍解答集」出したらどうだろ。

立ち読みはするわよね。

 

●スープカレー注入

壮二郎と冬の夜道を歩いてスープカレー屋さん、村上カレー店プルプルに行く。

お洒落じゃないけど滑らないブーツ履いて来て良かった。と思いながら。

路面ツルツルなのよ。

 

カウンターに1人で座って呆然と食べるお客様がいる。

ええ?って感じの注文をして、漫画を読みながら無表情で食べ終わった後にまた絶妙に変わったお替り注文をする。

例えるならば「納豆青汁トッピング400番ライス無し」のあとで「チキン500番スープ大盛りライス無し」で、食べ終わってから「やっぱりライス」って感じよ。

ああ、ものすごく頭使って働いた人なんだろうな。と思う。

仕事のあとに日常に戻る境目にクスリみたいにスパイスを注入するんだよね。

スパイス注入型じゃない人はきっとお酒を呑んだりパチンコに行ったりするんだろうな。

息子の友達のエリート街道まっしぐらの子はあまりに苦しい案件を抱えている時はどうせ眠れないので風俗に行くと言っていたな。

このわたしでさえ、デパート勤務時代は真っ直ぐ帰ることが出来なくて、本屋で呆然と立ち読みをしたっけなあ。

物凄く苦しかった今日の仕事を終えて、家族にはその辛さを悟られないよう、何気ない顔して、職場から真っ直ぐ家に戻ったふりするのね。オトーサン!

と勝手に話しを作ってうっとりするのはわたしの癖なんだけど、だめだわ。服に沁みつくスパイスの匂いでプルプル行ったとばれるわよ。

 

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