みさ日記「今年は寒い」「ダウンコートの思い出(しょうもない)」「保冷バッグ購入」

●今年は寒い

冬は毎年寒いんだけどね。

いやあ、ことしは寒さが骨身っていうか肉身に染みるわあ。

11月になったらさっさとユニクロのダウンコートを 着てでかけているんだけどね。

寒いのよ。

シルクのあったか下着とか、タイツの上から厚手のソックスも履いているけど寒いの。

壮二郎に、「今年は寒さが厳しいよねえ」

と言ってもはかばかしい返事が貰えない。

若い子って寒さに鈍感なのよ。

同年代の智子さんに、「今年は特に寒いよね」

と同意を求めてるのに

「そうですか?」

と、なんだかパッとしない反応。

寒いのはわたしだけなのか?

こんなに厚着をして、雪が積もる前からUGGのもこもこ防水ブーツまで履いているのに。

「みさおの髪の毛は防寒効果凄いよね」

って言われているウール100%のもわもわ頭に帽子も被っているのに寒いのよ。

背中がざわざわする。

首筋がぞくぞくする。

え、こ、これって悪霊に憑依されてこんなに寒気がするんじゃない?

誰よ!わたしに憑りつくつもりの浮遊霊か?地縛霊か?

そんなのに負けないわよーーーー!

と目を吊り上げて興奮してハアハアしてもまだ寒い。

え、この寒さってどんな感じ?って自分で自分に聞いてみたら

「綿のよれたセンベイ布団をかけている感じ」

と答えた。

え、え、も、もしかして。

サングラスを外してダウンコートの表面をじっと見る。

あ、確かに買った当初はあったはずの生地の区分けが無くなっている。

そういえばシームレスダウンは3年が寿命と書いてあったような。

生地の区分け(意味わかる?フツーのダウンだったら縫い目になっているあのしかくしかくしかくよ)が無くなって、ダウンは全て裾周りにおちたので、ただペラペラのコートを着ていたってことなのね。

そりゃあ寒いわよねえ。

 

●ダウンコートの思い出(しょうもない)

こんなに寒いのが老化でも憑依でもなくダウンコートの劣化のせいだってわかったのだから急いで新しいダウンコートを買わなくちゃ。

世の中には高額かつお洒落更に温かいという夢のようなダウンコートが存在するのは知っている。

でもね、わたしは高額ダウンコートを買うならば、そのお金で布のコートを買いたいの。

ダウンって札幌市民にとっては日常着かつゴミ捨てと除雪作業のためのもの。

と、言いつつ結局どこに行くにもダウンコート着ちゃうんだけどね、軽くて暖かいからね。

フード付きで太ももが隠れる丈のダウンコートが結局一番売れるのよ。札幌ではね。

冬に札幌に遊びに来たら、デパートの婦人服売り場をチェックしてみてね。

どこのお店でも似たようなダウンコートを売っているのよ。

札幌用に作ったのを各メーカーのタグ付けて売っているんだよね。

わたしが働いていたブランドと周辺のブランドではそうだった。

これって北海道以外で売ってるのは秋田と青森かな。

そういえば10年以上前、売れ筋ど真ん中のフード付き膝丈の茶色いダウンコートを着て通勤していたのだけれど、家に戻って鍵を出そうとポケットに手をいれたら無くって、かなり焦ったの。

でももっと動揺したのは憶えのない財布がポケットから出てきたこと。

わたしって記憶に無いけど盗癖あるのかしら。

ついフラフラと他人様の財布を頂戴してしまったなんて。

そして盗んだという自覚が無いなんて!

とマンションの自動ドアの前で蒼ざめたわよ。

わたしの中に他人がいる。しかも手癖が悪い。

子どもたちに知られたくないよなあ。でもそのうちバレてしまうよなあ。

と絶望的な気持ちで開かないドアの前で過ごしたのよ。

子どもが戻ってきて部屋の中でよく見たら他人のダウンだった。

ひーーー、間違えて着て帰ったんだー。

露見を怖れてこのダウンをこっそり捨ててしまおうかと思っちゃった心の汚いわたしと違って

自分のダウンを散々探し回った被害者のMさんは、ポツンと残されたわたしのダウンを着て帰るような図々しいことはしないで

事務所中のひざ掛けを集めて身体に巻きつけて帰ったそうです。

スミマセンでした。

 

 ‘

●保冷バッグ購入

仲良しの智子さんとランチをしたあとに買い物に付き合って貰ったの。

札幌駅のユニクロに行って暖かそうなのをテキトーに買えばいいか。と。

その前に駅ビルの一階にあるGAPに入ってみたら

ひょーーー!派手なダウンコートがあるーー!

若き日のエルトンジョンが好みそうな銀色ピカピカのそれを試着してみるとまさに

「みさおのアルミホイル包み焼」もしくは

「保冷バッグにはいったみさお」

「2020年みさお宇宙の旅」

あはは、こんな派手なの買う人いるんかいねえと笑ったら

可愛い店員さんも一緒になってあははは!と笑っている。

「お客様そのものが派手なので似合ってますよー!」

そうよね、そうよね。

これだけ目立ったら車にはねられないよね。

痴呆になって徘徊しても

「あのアルミホイル包みのおばあちゃんなら駅の方に行ったよ」

って探しやすいよね。

 

なんだか楽しくなってきたら他の店員さんも笑ってる。

フィッティングルームにいる店員さんも、レジの店員さんも笑ってる。

みんながわたしを見て笑ってる。

何故?

もうなんでもいいわ。

「あはは、お客様みたいに楽しい人が家にいたらいいだろうなあ」って。

みんなが笑ってるー。みさおを笑ってるー。(サザエさんの歌ね)

札幌駅のGAPはなんて楽しいお店なんだろう。

 

58歳だもんこれがわが人生最後のダウンコートかもしれないもんね。

死ぬときに

「ああ、あの時にピカピカのダウン買っておけばよかった」

と悔やまないようにね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

LINEで送る
Pocket