みさ日記2019/08/10「東京はおっかねえどごだ」「どんびらきセッションやっています」

●東京はおっがねえどごだ

暑い暑い東京に行ったのよ。

使い過ぎて車輪の動きが悪くなったスーツケース引っ張ってね。

重いのよこれ。

乗り換え電車に慌てて乗り込んだら入口そばに大股開きで座っていた怖い感じの兄ちゃんに

「いてえ!足踏みやがった!」

って怒鳴られたのよ。

「スミマセンスミマセン」

って謝ったわよ。

わたしの心の中に住んでいる田舎の婆ちゃんのスヱが心配そうに呟く

「ミサオ、東京はおっがねえどごだから気をつけれ」

あ、これ想像上の生き物ね。

ご存知の方はいるでしょうが、想像上の生き物の六村花夫の母スヱと同一人物。

東京の人はおっかねえな。

コロコロでちょっと足踏んだくらいで怒るんだから気をつけなくちゃ。

と、心の婆ちゃんとチャネリングするわたし。

ところがね、あれ、乗る電車の方向間違えたみたい!

と慌てて次の駅で降りようとしたらね。

さっきの兄ちゃんの足をまたコロコロで踏んじゃったのよー。

「いてえ!さっきの女だな。また踏みやがった!」

もう動転しちゃって

「申し訳ないです。ゴメンナサイ!」って謝ったんだけどね、怖くてのけぞったら自分の体重を支えきれなくなっちゃって

後ろに倒れちゃったのよー!

そんなわたしの重い身体を抱きとめてくれた男性がいたの。

足踏んだ兄ちゃんに謝りながら、抱きとめてくれた男性にも謝る。

その人ね、優しい目をしてにっこり笑って

「大丈夫ですよ」

って言ってくれたの。

ドアが閉まる直前にホームに降りてぼおっとしちゃった。

婆ちゃん、東京はおっかねえどごだ。

でも、オラわかった。

優しい人もいるだよ。

と、何故か東北弁で呟くわたし。

ちなみに慌てて降りた電車が目的地行きだったのよ。

降りる必要なかったの。

暑い中ゴロゴロ引きずって階段昇ったわよ。

婆ちゃん、オラ負けねえがらな。

●東京はおっがねえどころだ②

そんなことをしていたら遠い記憶が蘇った。

あれは何十年前だろう。

初めて一人で東京に行った日のこと。

「羽田に着いたらモノレールに乗って浜松町まで行く」

それだけを呪文のように唱えていた。

スマホなんて勿論無いし、コロコロ付きバッグさえなくて、ボストンバッグをよろよろ抱えていたの。

暑さと重さと緊張で混雑したモノレールに乗り込んだら、もうへとへとでね。

でもぽっかりとひとつだけ席が空いていたの。

ツイてる。

「スミマセン、スミマセン」

と、

かきわけかきわけ空席に座ったの。

 

ん?この周りだけ立っている人もいないわ。

どうして?

 

だって、隣に座っている角刈りの男性。

薄手の白いシャツの中は見たこともない、いや、東映の映画ではあるけど。

全身刺青の方だったの。

 

婆ちゃん、東京はおっかねえどごだ。

 

●北海道もおっかねえだ

そんなことを思い出していたらもっと昔のことも思い出した。

これは聞いた話。

当時出張の多い仕事をしていた豆子オバちゃん(亀子の姉)

満員の「国鉄」の「汽車」に乗ったら、一か所だけぽっかりと席が空いていたんだって。

ツイてる。

「スミマセン、スミマセン」

とかきわけかきわけ空いた席に座ってほっとして前を見るとね。

(当時は向かい合わせの4人がけの車両だったの)

向かいに座った男性二人連れの一人はひざ掛けをかけていて、そこから紐が出ていたんだって。

つまりひざ掛けで隠された両手には手錠ね。

気が付いてしまったけれど、もう身動きすることも出来ずに、二人が網走で降りるまでただ小さくなっていたんだって。

護送って一般車両でしたものなのね。

石北線(旭川から網走)あるあるなのかな。

 

●どんびらきセッションやってます

 

下野誠一郎さんが告知してくれた

「どんびらきセッション」

札幌や遠隔では行っているのだけれど、東京デビューしちゃったのよ。

爽やかなくらいに無名なわたしなのに申し込みが来るのよ。

みんな良い人ね。ありがと。

何をするの?ってよく聞かれるのだけれど、たいしたことはしないの。

お申込みをいただいた日から、遠隔でクリーニングを始めておくのね。

だから当日はただバカ話をするとか、誰にも言えないことがあったらただ聞くだけなの。

どんなことを話したかはここでは書かないのだけれど、60分間だけれどもその方と心を合わせようと真剣に向かいあうって、とても幸せな時間なの。

その時間だけはわたしは、親友だったり家族であるような気持ちでいるの。

この時間って、わたしの心の財産になっているの。

そ、いま財産が急速に増えているの。

嬉しい!

みんな来てーー!

 

 

 

 

 

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