みさ日記「マスク考①」「マスク考②」

●マスク考①

もうね、例の疫病騒ぎで世の中はマスクをつけてお出かけするのが標準になっっちゃったよね。

あーあ、仕方ないかあ。

 

知ってる、わかってる。

みんな好きでマスクつけているわけじゃないって。

感染怖いし、マスクつけないで出かけて白い目で見られるのも飛行機から降ろされるのも嫌だもんね。

去年の今頃は花粉症とヤンキーと医療従事者しかマスクつけていなかったのになあ。

世の中ってあっという間に変わるのね。

もう、マスクが「顔パンツ」になったのね。

顔の下半身を隠して出かけるってことがマナーやエチケットになって

「あらあの人(顔の)下半身丸出しで歩いているわ」

って猥褻扱いになっちゃったよね。

わたしのように

「大口を開けて笑う」

ってことが自分のホラなんていうの?アイデンティティって言うんですかね。

困っちゃうわよ。

待ち合わせの時に

「もわもわ頭で色黒で大口開けて笑ってる女がわたしです」

って言えない時代が来たのよね。

 

わたしみたいに顔認識能力が激低い人間はホント暮らしにくくてしょうがないよ。

もうね、人の間違いばかりしてるのよ。

「お、知り合い!」

と思って声かけて違ったの連続よ。

品川のブルーボトルコーヒーで

「あ、久しぶりにハーフのカワイイ店員さんがいる!」

って明るく手を振った時には気まずかった。

思い出しても「ギャー!」って叫びたくなる。恥ずかしくてね。

いいの。恥の石がゴロゴロと山と積まれた上に仁王立ちしているのがわたしの人生だもんね。

フン!

それでね、マスクよマスク。

顔の下半身を隠す顔パンツよ。

 

ベーシックな白マスクは言うならば「白パンツ」ね。グンゼね。川俣軍治ね。

そういえば憧れの人とそういうタイミングになって、彼が

「グンゼの白パンツを履いている」

ってことで気持ちがスーッと冷めて逃げだして来た。っていう昭和の女の子がいたなあ。

それを聞いたやる気満々のこれまた昭和の女の子が

「脱げば一緒じゃん。問題は中身よ。」

と鼻で笑った時には

「かっこいいな」

と、思ったけどね。

でも川俣軍治の強烈な印象は同時代を生きたわたしたち刻み込まれてるよね。

え?忘れたって?

すぐにググって!

 

黒マスクはこれまた昭和の頃

「黒い下着をつけているのは商売女!」

と怪訝な目で見られたもんだったということを思い出すわね。

大人の女を気取るには黒よ!ってね。

ま、黒マスクをしていると

「カラス人間」って感じがするのはわたしだけかな。

 

レース仕様とかキラキラつきマスクをつけている人を見ると

「ロマンティックが好きなのね」

と思うし

明らかに奥さんの手造り感満載の「ナチュラル素材ひなびた色のマスク」をつけているオッサンを見ると

「不倫はしないんだろうな」

と思う。

んじゃあね、ワイルドな髭をマスクで隠しきれていない男性は?って?

これはもう「ギャランドゥー」よ。

ヒデキ感激セクシーダイナマイト!

ってことになるんかいな。

と、道行く人の顔パンツを見て妄想逞しくしているわけよ。

●マスク考②

マスクをしていると美人度があがるらしい。 ‘

「わ、綺麗な人!」

と思ったのにマスクを外すと

「馬面だったのね」

って驚いたことない?わたしはあるよ。

加齢による顔の劣化の法令線やゴルゴ線、口角下がりも隠れるもんね。

便利!

でもね、これからパートナーを見つける若者諸君にとっては難しい時代になるよね。

「目元が好みだな」

とこぎつけた最初のデートで映画を観たあとにカフェに行って、カフェラテを注文するまでは顔の下半身がわからないんだもんね。

まさにブラインドデートじゃない?

顔の下半身ブラインドだもんね。チャレンジだよねえ。

さあ、カフェラテを飲もうとマスクを外すと実は

「猪木もビックリのしゃくれ顎」

「驚くほどに深い人中(鼻の下の溝よ)」

「前歯が金歯だった」

「金歯どころは前歯そのものが無かった」

という経験をした人はいないのだろうか。

いたら是非連絡をして欲しい。

その時の驚きとその後の展開をわたしに語ってもらいたいもんだわ。

ブログに書くから。

「普段は顔パンツで隠れているから猪木でもいいか」

と思ったのか

「やはりパンツの中身が大切だな」 

と思うに至ったのか。

その辺りを教えて欲しいのよ。

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